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学府長/研究院長からのメッセージ

有史以来,数学は我々人類が手にした最古の学問の一つとして,我々の文明を豊かにして来ました.今日,数学はそのものの魅力で我々の心を豊かにしてくれると同時に,理学・工学を始めとする様々な学問分野の基礎を支えています.更に近年,数理的な考えを様々な問題に大胆に適用する事によって,従来には考えられなかったような分野での進歩も期待できるようになって来ています.このように,現代社会における数学の役割は今までにも増して大きなものになっています.

九州大学理学部数学科の受験を考えておられる皆さんへ:きっと皆さんは数学が好きだと思います.数学のどんな所が好きですか.はじめはよく分からない問題を考えに考えて,やっと答えが分かったときの喜びでしょうか.理詰めで考えれば答えが見えてくるところでしょうか.計算が楽しい.図形の問題を考えるのがおもしろい.その他いろいろとあるでしょう.九大数学科に入ると,そういう数学の好きな側面を思う存分学ぶことが出来ます.また余り好きではない,と思っていた部分についても「そんな考え方,見方があったのか」と思えるような授業を受け,知らぬ間に好きになっていたりもします.授業や演習を通して全く知らなかった数学の新しい側面に巡り会えたりもします.数学が好きでもっと学びたいと思うなら,迷わず数学科に進みましょう.大学を出たあとの進路が気になるかも知れませんね.高校の時に良い先生にめぐりあえて,そんな先生に自分もなりたいという人もあるでしょう.毎年九大数学科に入ってくる学生さんの希望を聞くと中学,高校の数学の先生になりたいという人は多いです.もちろん数学科では数学および情報の教員免許取得のためのカリキュラムが用意されており,教員として活躍している先輩が沢山おられます.その他の進路の可能性はどうでしょうか?親御さんや,ことによると高校の先生方からも,「数学科なんか行っても研究者か先生,それ以外に就職がないぞ」と言われたことはありませんか?これは結構流布しているかもしれない考え方ですが,全くの誤解です.それどころか,最近の社会における数学の重要性の増加と関連して,数学科卒業生の就職はむしろ良い方です.非常に良いと言ってもよいかもしれません.しかも,このホームページの「卒業後の主な進路」を見ていただくと分かりますが,いろいろな職種の,大企業からベンチャーまで,自分の興味に合わせて様々な進路を選択できます.それは大学院に進学しても同様です.特に近年,数学を必要とする企業や研究所からの需要が増えています.ともかく「好きこそものの上手なれ」ですから,数学が面白い,好きだと思ったら数学科を選んで下さい.伊都新キャンパスの新しい設備と充実した教員陣,先輩達が皆さんを待っています.

九州大学大学院数理学府の受験を考えておられる皆さんへ:平成23年4月より,教員組織である数理学研究院は「数理学研究院」と「マス・フォア・インダストリ研究所」の二つに分かれましたが,いずれもが九大数理学府の教育責任母体です.その合計教員数(約70名)は全国有数で,教員の研究分野は数学とその周辺の非常に幅広い範囲にわたっています.皆さんが研究したいと思っている分野,対象,手法などは人それぞれ大いに異なることと思いますが,九大に入ると,きっと自分にあった分野,先生が見つかることと思います.また,修士課程ではMMAコース,博士課程では機能数理学コースという,従来の伝統的な数学の大学院課程(数理学コース)とは異なるコースが用意されています.これらは,「身につけた数学の力を産業,また広く社会に生かす」という考えをより具体的にしたコースですが,詳しくは「入学・入試案内」の中にある「修士課程・博士後期課程のコース概要」をご覧下さい.自分の可能性を大いに拡げられるチャンスかも知れません.教員,研究環境,またいろいろな支援も充実した九州大学数理学府に是非おいで下さい.

平成26年7月16日

原  隆
大学院数理学研究院長・数理学府長