学びの流れ

理学部数学科の4年間

理学部数学科の学生は個性的で、大学の4年間をどのように過ごすかは人それぞれです。ここでは、入学を考えている皆さんに分かりやすく、理学部数学科の4年間の一例を(数学科に関係する部分に限って)紹介します。

  • 1年次

    基幹教育で様々な学問に触れ、数学の基本を学ぶ。

    九州大学ではすべての学部の1年次は基幹教育で学びます。基幹教育では自然科学、社会科学の様々な学問に触れるとともに、大学で自ら学ぶ態度と能力を身につけます。数学に関しては高校数学に接続した基本的な科目を学び、「数学の作法」を身につけます。

  • 2年次

    現代的な数学の基礎を
    学ぶ。

    2年次になるといよいよ理学部数学科で数学を学び始めます。基本的な科目をより深く学ぶとともに、「論理」「集合」「位相」など現代数学を記述する上で必須となる抽象的概念について学びます。演習では理解を確認して、運用能力を高めます。

  • 3年次

    専門的な数学の分野の
    基礎を学ぶ。

    3年次になると「代数」「幾何」「解析」「統計」「計算機(情報)」などの数学を大きく分けた分野のそれぞれの基礎を学びます。重要な科目は選択必修となっていて、将来どのような方向に進むか意識することになります。前期ではできるだけ広く5つの分野のうち、少なくとも2つか3つを選択することを勧めています。

  • 4年次

    少人数セミナーで
    能動的に学ぶ。

    4年次では指導教員のもとで、少人数セミナーが主軸になります。九大数理(理学部数学科・大学院数理学府)には、純粋から応用まで様々な分野の教員が多数揃い、そのセミナーも個性的です。きっと自分に合う教員と「自分の数学」を発見できるでしょう。

理学部数学科卒業後の将来

大学院進学と就職
について

理学部数学科の卒業生の半数以上は、大学院数理学府の修士課程に進学します。専門的能力を活かした就職を目指す場合、修士課程への進学が一般的になってきていることが理由として考えられます。また、修士課程で企業へのインターンをする学生も増えています。九大数理(理学部数学科・大学院数理学府)では、各自の個性や能力に基づいて就職先を決められるように支援します。

大学院数理学府への進学

大学院数理学府では専門的な講義で数学や関連分野の知識を学ぶとともに、指導教員のもとで修士論文や博士論文を目指した研究を行います。大学院に進学して数学を研究することを勧める理由として、以下の2つが挙げられます。

自ら選び取った課題を深く探究することによって、数学に関する深い理解と実践的な能力、さらには、主体的な思考と将来への広い視野を持てること

専門職(研究職、教育職、技術職など)としてのキャリアを積む場合、博士号(や修士号)が必要になる機会が増えていること

大学院数理学府では説明会(修士6月、博士12月)をハイブリッド(対面+オンライン)で開催しています。修士・博士課程進学を考える方は参加して気になることなど質問してください。