Continuous-state branching processes and complex analysis
九州確率論セミナー
開催期間
2023.12.1(金)
16:30 ~ 18:00
16:30 ~ 18:00
場所
ウエスト1号館 D-725
講演者
長谷部 高広 (北海道大学)
概要
連続時間・連続状態分枝過程はJirinaにより導入されたマルコフ過程である。離散時間、離散状態のいわゆるGalton-Watson過程のスケーリング極限として得られる。またジャンプ型確率微分方程式の解としても定義することも可能である。さらに正ジャンプのみを持つLevy過程の時間変更によっても得ることができる(Lamperti変換)。
時間一様な場合は多くの成果が得られており、例えばGeneratorの積分表示(Silversteinによる)、爆発しないための必要十分条件、絶滅確率の計算、様々な極限定理が知られている。
実はこれらの結果と複素関数論が密接に繋がっており、本講演ではその接点を指摘する。
一方で、時間一様でない場合の研究成果は極めて少ない。
この場合はLoewner鎖が自然と現れることが分かるため、
Loewner鎖の理論を活用して、解析を行った。時間一様でない場合は多くの問題が困難になり、例えば爆発しないための必要十分条件を得ることは非常に難しいため、十分条件を与えた。一方で、有限1次モーメントを持つための必要十分条件はLoewner鎖に関する結果を援用して得ることができた。これらの一部を講演で紹介する。
講演内容ははPavel Gumenyuk, Jose Luis Perezとの共同研究に基づく。