Uniform resolvent estimates for the discrete Schrödinger operator in dimension three
関数方程式セミナー
開催期間
2024.6.21(金)
15:30 ~ 17:00
15:30 ~ 17:00
場所
伊都キャンパス ウエスト1号館 C棟 C504 小講義室
講演者
平良 晃一 (九州大学)
概要
本講演では,3次元離散Schrödinger作用素の一様レゾルベント評価について得られた結果を紹介する.一様レゾルベント評価はHardy-Littlewood-Sobolev評価のスペクトルパラメータがついた形での一般化であり,散乱理論やStrichartz評価,Lieb-Thirring型固有値評価など様々な応用が知られている.正方格子上の離散Schrödinger作用素の場合はトーラス上のエネルギー面の曲率が退化していることに起因して,通常のラプラシアンと比べて幾分か評価が悪くなる.その証明のためには,曲率がどのように退化しているのか具体的に調べなければならず,その曲率の影響をみるために退化した位相関数に関する定常位相法が必要になるという2つの困難が伴う.ここでは後者に関するIkromov-Müllerの結果を紹介し,それをどのように一様レゾルベント評価の証明に応用するのか説明する.