Essential self-adjointness of wave operators on Lorentian manifolds
数理物理セミナー
開催期間
2024.6.13(木)
16:30 ~ 18:00
16:30 ~ 18:00
場所
W1-C-616
講演者
平良 晃一 (九州大学)
概要
アブストラクト: 本質的自己共役性とは与えられた微分作用素の自然な境界条件がただ一つ定まることをいう。楕円型作用素、特にリーマン多様体上のラプラシアンに対しては多くの先行研究があり、計量が完備(特にコンパクト)であれば対応するラプラシアンが本質的自己共役となることが知られている。ここでは楕円型ではない作用素の典型的な例としてローレンツ多様体上の波動作用素(ダランベルシアン)を扱い、その本質的自己共役性について得られた結果を述べる。証明の鍵は、超局所解析を用いて波動作用素の大域的正則性を導出することにある。