Fundamental groups of compact Kähler manifolds with semi-positive holomorphic sectional curvature
福岡複素解析セミナー
開催期間
2024.10.11(金)
16:30 ~ 18:00
16:30 ~ 18:00
場所
ウエスト1号館 D-314
講演者
松村 慎一 (東北大学)
概要
アブストラクト:
本講演では半正な正則断面曲率をもつコンパクトKähler多様体の構造定理について議論します.
正則断面曲率は接ベクトル束に定義される微分幾何的な曲率で, 有理曲線との関連する点から興味をひく対象です.
1982年にYauにより, 正の正則断面曲率をもつ多様体は射影代数多様体となり有理連結になる(有理曲線を豊富にもつ)のではないか, という問題が提起されました.
本講演では, この問題について概観した後に, 半正な正則断面曲率をもつコンパクトKähler多様体を有理連結な多様体とトーラスに分解することで,
半正な正則断面曲率をも含めた形でYauの問題が解決できることを説明します.
証明の鍵は''特殊型''と呼ばれる多様体の代数幾何的なクラスに注目し位相的な基本群を調べる点にあります.