球面,複素射影空間,四元数射影空間を終域とする調和写像のモジュライ空間の構成
幾何学セミナー
開催期間
2025.2.7(金)
16:00 ~ 17:30
16:00 ~ 17:30
場所
W1-D-313
講演者
古賀 勇(九州国際大学)
概要
【講演要旨】終域を球面,複素射影空間,四元数射影空間とする調和写像の構成と分類の問題は長い研究の歴史があり,特にリーマン面を始域とする調和写像に関する結果は多い.講演者の研究目的の一つは,3次元以上のリーマン多様体を始域とする調和写像の構成・分類問題へのアプローチである.
終域を球面,複素射影空間,四元数射影空間のいずれかとする写像は,適切な係数体に関して階数1のベクトル束とその切断の空間,そしてその空間上の内積によって特徴づけられる.この特徴付けの下,Nagatomoによる一般化された
do Carmo-Wallach理論を応用することで調和写像のモジュライ空間が構成できる.
本講演でははじめに始域を特殊ユニタリ群,シンプレクティック群作用を持つ球面又は複素射影空間とし,これらの群に対して同変な調和写像のモジュライ空間を具体的に構成する.次に3次元球面から複素射影空間への全実調和写像のモジュライ空間を構成する.