$Y$字グラフにおける移流項を持つGierer-Meinhardtモデルのピーク解について
関数方程式セミナー
開催期間
2025.5.30(金)
17:15 ~ 18:15
17:15 ~ 18:15
場所
九州大学西新プラザ 中会議室
講演者
石井 裕太 (福岡大学)
概要
Gierer-Meinhardtモデルは活性因子と抑制因子に関する反応拡散系であり、適当な条件の下で物質の凝集現象を表す定常解(ピーク解)を持つことが知られている。特に、1次元区間であれば、ピークの位置を明示的に記述することができる。ここで、ピーク解の構成を$Y$字グラフと呼ばれる3つの線分を1か所で繋ぎ合わせた領域上で考える。一見、領域の形状の複雑さが解析を困難にさせると感じるが、局所的には線分であるため、1次元区間の解析手法を利用することができ、ピークの位置も明示的に記述することができる。本講演では通常のGierer-Meinhardtモデルに加えて、移流項を持つモデルも扱い、$Y$字グラフにおけるピーク解について、解の形状やピークの位置について考察する。