On the structure of the Markoff mod $p$ graph
開催期間
16:30 ~ 17:30
場所
講演者
概要
日時:2025年7月17日(木)
16:00〜16:30 ティータイム(談話室,ウエスト1号館C棟5階 C-515 号室)
16:30〜17:30 講演(IMIオーディトリアムD-413)
講師: 佐竹 翔平(熊本大学)
題目:On the structure of the Markoff mod $p$ graph
概要:素数$p>3$に対し, Markoff mod $p$ graph $G_p$は位数$p$の有限体上の
Markoff方程式の非ゼロな解の集合上で定義される有限3-正則グラフであり,
代数幾何, 整数論, グラフ理論, 暗号理論などの様々な分野で近年研究が進められている.
Bourgain-Gamburd-Sarnak (2016) によって$G_p$はエクスパンダー族をなすことが
予想されており (BGS予想), 現在も未解決である.
一方で, BGS予想の傍証に関してはいくつかの結果が知られており,
Courcy Ireland (2024) は $p=7$の場合を除いて, $G_p$が平面グラフではない
いことを証明した. 実際, 平面グラフはLipton-Tarjan (1979) のセパレーター定理より
エクスパンダー族をなしえないことから, 非平面性はエクスパンダー性の一つの必要条件でもある.
本発表では, $Gp$内の完全2部グラフ$K{3,3}$の細分を具体的に複数構成することで,
$p=7$の場合を除いて, $G_p$が射影平面にもトーラスにも埋め込み不可能であることを示す.
この結果はCourcy Ireland (2024) の結果の拡張となっており, 有界種数をもつグラフに関する
セパレーター定理から, やはりBGS予想の傍証を与えている.
時間が許せば, G_pの全自己同型群に関する予想や一般化したMarkoff mod $p$ graphに関する
結果も紹介する.
本発表は山﨑 義徳 氏 (愛媛大学) との共同研究に基づく.
今回は暗号学セミナーとの共催で,オンライン参加登録フォームを作っています。
https://forms.gle/HUBoDXtrERNpxwDE9
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