分野別セミナー

計量経済学の分野で近年注目されているsmall bandwidth asymptoticsへの応用を念頭に、カーネルがサンプル数に依存し、かつカーネルの次元もサンプル数とともに増大するようなU統計量に対するGauss型近似を導出する。応用上の要請から、U統計量の非退化性は仮定せず、かつHoeffding分解において支配的となる成分が存在しない場合も許容する。証明においてはSteinの方法や高次元U統計量・高次元マルチンゲールに対するシャープな最大不等式が重要な役割を果たすが、これらについても説明する予定である。

本講演は京都大学の今井竣祐氏との共同研究に基づく。