時間遅れをもつ微分方程式の対称周期解について
関数方程式セミナー
開催期間
2025.12.12(金)
17:15 ~ 18:15
17:15 ~ 18:15
場所
九州大学西新プラザ 中会議室
講演者
中田 行彦(青山学院大学)
概要
生命現象や生物現象において時間遅れのフィードバックが無視できないことは多く,時間遅れをもつ微分方程式によって定式化された数理モデルはこれまで精力的に考えられてきた.Kaplan and Yorke (J. Math. Anal. Appl., 1974)は,離散的な定数時間遅れをもつ微分方程式において,方程式がもつ非線形関数が適当な奇関数であるとき,ハミルトン系常微分方程式から,対称性をもつ周期4の周期解を構成した.本発表では,離散的な定数時間遅れをもつ微分方程式やKaplan and Yorkeの結果について紹介し,分布型の時間遅れをもつ微分方程式において得られてきた,対称性をもつ周期解について紹介する.周期解が楕円関数を用いて明示される例についても触れたい.