多重ゼータ関数の零点集合の形状について
開催期間
2019.12.16(月)
16:30 ~ 17:30
16:30 ~ 17:30
場所
九州大学 伊都キャンパス ウエスト1号館 4階 IMIオーディトリアム (W1-D-413)
講演者
松本 耕二 (名古屋大学)
概要
Euler-Zagier 型多重ゼータ関数は、多変数複素関数であるため、その零点集合の様子を調べることは容易ではない。講演者はまず二重ゼータ関数の場合に、Euler-Maclaurin の公式に基づく数値実験を行ない、零点集合についてのいくつかの興味深い性質を見出した。そのうちのあるものは依然として数値的証拠だけで理論的な証明は得られていないが、他方、やはり数値実験から予想された零点集合のある種の漸近挙動については、二重の場合だけでなく一般の多重の場合に拡張した形で、厳密な証明に成功した。こうした数値的、理論的両面の結果を報告したい。(なおこの研究は日本女子大学の東海林まゆみ氏との共同研究である。)