負曲率多様体上の測地流と力学系のゼータ関数
開催期間
2011.1.13(木)
16:00 ~ 17:00
16:00 ~ 17:00
場所
伊都キャンパス 伊都図書館3階 中セミナー室2
講演者
辻井 正人 (九州大学)
概要
2011年 1月 13日 (木)
午後3時30分~4時 (ティータイム,数理棟 談話室 )
午後4時~5時 (講演,図書館3階 中セミナー室2)
講演要旨:
測地流とはリーマン多様体上の自由粒子の運動を記述する流れのことです.特に多様体の断面曲率が常に負である場合には典型的にカオス的な流れになり,1930年代のE. Hopf の研究に始まる研究の歴史があります.講演の前半では負曲率多様体上の測地流について簡単に説明し,最近のいくつかの結果を私のものも含めて紹介します.
力学系の(半古典)ゼータ関数は流れの周期軌道についての情報から定義される
関数で,負定曲率閉曲面の場合にはセルバーグ・ゼータ関数に一致します.後半は一般の負曲率多様体に対する(半古典)ゼータ関数について,前半の結果に応して得られた結果と期待される事柄について述べます.