開かれた数学への熱い期待 ~化学産業の研究開発に関ってきた一研究者の思い~
開催期間
2011.5.18(水)
16:00 ~ 00:00
16:00 ~ 00:00
場所
伊都キャンパス 伊都図書館 3階 大講義室1
講演者
中村 振一郎(三菱化学フェロー・理化学研究所特別招聘研究員)
概要
第1回 IMI Colloquium
日時:2011年5月18日(水)
17:00-18:00(16:30より談話室にてティータイム)
場所:九州大学マス・フォア・インダストリ研究所
大講義室1(数理・IMI図書館棟3F)
講師:中村 振一郎 氏(三菱化学フェロー・理化学研究所特別招聘研究員)
講演タイトル:開かれた数学への熱い期待 ~化学産業の研究開発に関ってきた一研究者の思い~
講演要旨:
物理学、化学、生物学、そして産業界の工学では、いかに美しく崇高な理論構築が成されたとしても、それが正しいものかどうか、とくに有用であるか否か、という究極の問いに対して答えを決定するのは実験事実だけです。化学産業で長年、計算科学、とくに分子科学・量子化学を用いて研究開発に携わって来た経験から、産業界で、掘り起こされることを待っているいくつかの(私たちには)全くの難問であった未踏の課題を具体的にお示しします。これらを通じて、数学はもっともっと、工学者へ開かれたものであって欲しいとの願いが伝われば幸いです。そして、素人なるが故の数学への期待を述べます。自然科学の中でただひとつ、実験をしなくとも存在できる学問としての、数学が、開かれたものになれば、「物づくりや事づくりの現場に根源的な楽しさを生み出すに違いない」と予感して、この発表に臨みます。