局所対称空間の大域幾何と解析 -- リーマン幾何を超えた世界で
開催期間
2015.1.15(木)
16:30 ~ 17:30
16:30 ~ 17:30
場所
九州大学 伊都キャンパス 数理学研究教育棟3階 大講義室1
講演者
小林 俊行 (東京大学大学院数理科学研究科)
概要
弦楽器では、弦を短くするにつれて音が高くなります。同様に、閉リーマン面上のラプラシアンの固有値はタイヒミュラー空間上の関数として必ず変動することが知られています。後者は局所的に同じ曲がり方をしたリーマン多様体(双曲幾何)を舞台にしたものですが、相対性理論のローレンツ幾何やそれを一般化した不定値計量をもつ空間では何が起こるでしょうか?そもそも、不定値計量をもつ幾何で、大域解析の舞台となる、良い空間は存在するのでしょうか。
この談話会では、
1.(局所から大域へ)閉じた空間が存在するか?
2.(スペクトル理論)変形すると音程は必ず変形するのか?
に関しての最新の話題を、3次元の反ドジッター多様体をモデルにしながら、とりあげてみたいと思います。
談話会は学部の4年生や修士課程の学生さんにも、ある程度理解できるように話す予定です。