モーメント・アングル多様体のStiefel-Whitney類の自明性について
トポロジー金曜セミナー
開催期間
2023.6.7(水)
16:00 ~ 17:00
16:00 ~ 17:00
場所
C-514
講演者
蓮井 翔(大阪公立大学)
概要
モーメント・アングル複体 Z_K が可微分多様体であるとき,これがある境界つき多様体の境界となることが容易に分かり,従ってそのStiefel-Whitney数は自明となる. そこで自然な問いとして「そもそもZ_KのStiefel-Whitney類は自明なのではないか?」という問題が浮かび上がるのだが,本講演ではこの問いが (可微分とは限らない場合も含め)肯定的に解かれることについてお話ししたい. なお,可微分とは限らない多様体に対するStiefel-Whitney類の定義は Fadellによってなされており, その構成についても簡単に紹介する. また,トーリックトポロジーではモーメント・アングル多様体を自由なトーラス作用で割って得られる多様体が重要な役割を持っており,そうした多様体のStiefel-Whitney数が自明となる十分条件についてもお話しする予定である.