特別な単数方程式と立法剰余理論の応用
代数学セミナー
開催期間
2019.1.31(木)
16:00 ~ 17:00
16:00 ~ 17:00
場所
九州大学 伊都キャンパス ウエスト1号館 中講義室 W1-C-512
講演者
宮崎 隆史 (群馬大学)
概要
特別な単数方程式の一つは、$a+b=c$ という等式が成立する様な、素因子の候補が有限個に限定された自然数の三つ組 $(a,b,c)$ を考えるものである。$a,b,c$ が公約数を有さない場合には、この方程式の解の個数は有限であることがディオファントス近似論の一応用として示されている。一方で、その解を全て決定することは、非常に特別な場合にも容易ではない。本講演では、単数方程式の特別な場合である不定方程式 $A^x+B^y=C^z$ を考える。ここで、$A,B,C$ は与えられた自然数である。より詳しくは、底数 $A,B,C$ が120度三角形の三辺の長さを与える場合を考え、底数が適当な合同条件を満たす場合に方程式の解を決定する。証明の鍵の一つは、立方剰余記号の計算である。