結び目図式におけるライデマイスター移動とスライド移動について
トポロジー金曜セミナー
開催期間
2014.1.31(金)
17:20 ~ 17:50
17:20 ~ 17:50
場所
九州大学 伊都キャンパス 伊都図書館3F*中セミナー室1*(入口は数理棟3F)
講演者
鳴脇 亨 (九大数理 M2)
概要
一般に結び目理論においては空間内の結び目やそれを平面に射影してできる図式を研究対象とし,ライデマイスター移動をはじめとする図式の変形を考えることが多い.Kauffmanはこうした変形を拡張し,スライド移動と呼ばれる新たな変形を定義した.さらにWei Huangは平面上の結び目図式の概念を曲面上の図式に拡張した上で,スライド移動による同値類の完全不変量を与えた.本講演では以下の3つの新しい結果についてお話しする.(1)スライド移動が4種類の局所変形で定義されており,そのうちの1つが他の変形によって実現されること.(2)Vitual図式とそれに対するスライド移動の定義と,その完全不変量.(3)ライデマイスター移動とスライド移動の独立性と関係性.