有理結び目に関する連立タングル方程式の解の一意性について
トポロジー金曜セミナー
開催期間
2013.1.25(金)
15:00 ~ 15:45
15:00 ~ 15:45
場所
九州大学 伊都キャンパス 伊都図書館3F 小講義室1 (入口は数理棟3F)
講演者
井上 和彦 (九大・数理)
概要
ある種のDNAは結び目を形成し、そのほとんどが有理結び目であることが知られている。酵素の働きにより、その結び目は変化する訳だが、その変化をタングル和の変化として一意的に決定できれば、DNAに作用する酵素の働きを特定することができる。そのタングル和を一意的に決定するのはなかなか困難なのだが、Ernstはある2つの連立タングル方程式から高々2つの解を得るための十分条件を与えた。また、ErnstとSumnersにより、ある4つの連立タングル方程式の解は一意的であることも示されている。今回は、ある2つの連立タングル方程式系について、解が一意的に存在するための必要十分条件を与える。