$GL(N)$の局所的保型誘導の正規化について
代数学セミナー
開催期間
2016.2.22(月)
15:30 ~ 16:30
15:30 ~ 16:30
場所
九州大学 伊都キャンパス ウエスト1号館 中講義室 W1-C-512
講演者
平賀 郁 (京都大学)
概要
Langland 関手性の特別な場合としてエンドスコピー的な持ち上げがありますが、これは局所体上の場合には一般に定数倍を除いて定義されています。この定数倍の不定性があるためにパケットの内部構造の記述にも一般に不定性があります。
ただし、簡約代数群が半分裂している場合には Whittaker データを指定することによりパケットの中の表現をひとつだけ指定できると予想されており、これによりパケットの内部構造の記述の不定性を取り除くことができます。一方で、この場合には、Kottwitz-Shelstad により、指定された Whittaker データを使ってエンドスコピー的な持ち上げの定数倍の部分の定義も与えられており、この定義によるパケットの内部構造の記述が先に述べたパケットの中の表現をひとつだけ指定することによる記述と同じになることが予想されています。
この講演では、GL(N) の場合に、この Kottwitz-Shelstad の予想について話します。
この講演の内容は市野篤史氏(京都大)との共同研究です。