カンドルの分類空間のホモトピー群を用いた曲面結び目の不変量について
トポロジー金曜セミナー
開催期間
2011.1.14(金)
16:00 ~ 17:00
16:00 ~ 17:00
場所
伊都キャンパス 伊都図書館3階 小講義室 1 (入口は数理棟3F)
講演者
野坂 武史(京都大学数理解析研究所)
概要
今回は同じ日に二つの講演がありますので、ご注意ください。
要旨: カンドルとは, おおよそ群に共役作用で二項演算を入れた代数系である. カンドルに対し, Fenn-Rourke-Sandersonは分類空間BXを導入し, そのホモトピー群と曲面結び目との関連を指摘していた. この分類空間は興味深い性質や応用が幾つかある; ClauwensはBXの普遍被覆空間にモノイド構造を入れ,BXのホモロジー群を計算している. 他方,Carter-Saito氏らにより、BXを少し改良した(局所系係数)コホモロジーを用い, 曲面結び目のカンドルコサイクル不変量を定義されている. 講演者は最近、その3次ホモトピー群を用い、曲面結び目の不変量を定式化した;また良いカンドルに対し,その2次と3次ホモトピー群を多く計算した. この不変量はカンドルコサイクル不変量の普遍不変量であるが, その計算結果から, 我々の不変量を全て抽出するよい局所系ホモロジー群が何かを決定づけた. 本講演では、BXの定義や性質を概説する.