階数2のシンプレクティック群に関するユニポテント軌道積分の係数について
代数学セミナー
開催期間
2012.7.13(金)
16:00 ~ 17:00
16:00 ~ 17:00
場所
伊都キャンパス伊都図書館3階 小講義室2
講演者
若槻 聡 (金沢大学)
概要
この研究はWerner Hoffmann氏との共同研究である。アーサー跡公式の幾何サイ
ドは重み付き軌道積分の線型結合で表される。その展開におけるユニポテント軌
道積分の係数の性質は一般的に分かっていない。まずGL(2), SL(2), GL(3), SL
(3)の場合に関する係数についての既知の結果を復習する。それらの場合の係数
はデデキントゼータ関数のs=1におけるローラン展開の定数項やヘッケL関数のs=
1の特殊値などによって記述される。次に階数2のシンプレクティック群のユニ
ポテント軌道積分の係数に関する我々の主結果について述べる。その場合にはデ
デキントゼータ関数とヘッケL関数に加えて2元2次形式の空間に関する新谷
ゼータ関数のs=3/2におけるローラン展開の定数項によって係数が表されること
を示す。さらに、これらの結果と安定化との関係についても解説する。