代数体上のアーベル多様体に関するある有限性予想について(Christopher Rasmussen氏との共同研究)
代数学セミナー
開催期間
2011.2.16(水)
16:00 ~ 17:00
16:00 ~ 17:00
場所
伊都キャンパス 伊都図書館3階 小講義室 2
講演者
玉川 安騎男 (京大数理研)
概要
有限次代数体Kと非負整数gが与えられた時、K上のg次元アーベル多様体Aの
同型類と素数lの組であって、Aに付随するK上のl進ガロア表現がlの外で
不分岐で、かつK(\zeta_l)上に制限すると像が副lになるようなものは
有限個しかないことを、Rasmussen氏と予想して共同研究を進めています。
この予想については、2008年6月20日の代数学セミナーにてRasmussen氏が
紹介しましたが、今回は、その後の研究の進展をふまえて、あらためて
ご紹介させていただきたいと思います。3点抜き射影直線の副l基本群
の上の外ガロア表現に関する、いわゆる「伊原の問題」が動機となって
いますので、そちらについても説明できればと思っています。
なお、この予想については、当日14:00から行われる小関祥康さんの
学位公聴会での講演や、翌日から始まるKANT 2011における新井啓介さん、
小関さんの講演でも取り扱われる予定ですので、最新の研究成果について
興味のある方は、合わせて出席されるとよいと思います。