64次のHeisenberg拡大と4重べき剰余記号
代数学セミナー
開催期間
2011.1.28(金)
16:45 ~ 17:45
16:45 ~ 17:45
場所
伊都キャンパス 伊都図書館3階 小講義室 2
講演者
天野 郁弥 (九州大学)
概要
1939年、L. Redeiは有理数体上のある8次2面体拡大
における素数の分解法則を記述するトリプル記号を
導入した。森下昌紀氏は、結び目と素数の類似の視点から、
Redeiのトリプル記号を3重まつわり数(Milnor不変量)
として解釈し、一般のn重べき剰余記号は、ある2^N 次
(N=n(n-1)/2)のHeisenberg拡大において実現される
べきであることを提起した。
この講演では、64次のHeisenberg拡大の具体的な構成
を与え、4重べき剰余記号を導入する。さらに、我々の
4重べき剰余記号が森下氏の4重Milnor不変量に一致する
こと、すなわち、4重まつわり数の数論的類似であること
を示す。