3次元双曲多様体におけるLichtenbaum予想の類似
代数学セミナー
開催期間
2008.10.10(金)
16:00 ~ 17:00
16:00 ~ 17:00
場所
箱崎キャンパス 理学部1号館1434号室
講演者
杉山 健一 (千葉大学)
概要
代数的整数論において良く知られた類数公式によれば、Dedekindゼータ関数のs=0でのTaylor展開のleading termは代数体の類数、regulator, 単数群のtorsionの位数で表されることが知られている。Lichtenbaumはこの公式の一般化が負の整数点でも成立すると予想し、この予想はBorelにより解決された。
体積が有限の3次元双曲多様体上のユニタリー局所系に対して、 Dedekindゼータ関数の幾何学的対応物であるRuelle L-関数が定義されるが、局所系が無限遠方である条件をみたすときRuelle L-関数に対してLichtenbaum予想の類似が成立することを示す。特に類数公式に対応するのは、大域幾何学で知られている Cheeger-Muller の定理の非コンパクト版である。