観察研究におけるROC曲線を用いた新しいカットオフ値の設定方法
統計科学セミナー
開催期間
2023.9.1(金)
16:00 ~ 17:00
16:00 ~ 17:00
場所
C-512中講義室
講演者
田栗 正隆(東京医科大学 医療データサイエンス分野)
概要
医療分野におけるReal World Dataを使用した観察研究で用いられる疾患発症の定義(アウトカム定義)は、その妥当性が標準的な測定と比較して評価される必要がある。そのためにバリデーション研究が実施され、データベースに基づくアウトカム定義と、例えば専門医の画像評価による判断とが比較される。バリデーション研究における妥当性の指標としては感度・特異度などを用いることが推奨されているが、最終的にどの指標に基づいて複数の候補から選択すれば良いかの定量的基準はコンセンサスがない状況である。そこで本研究では、ROC曲線を用いた新しい考え方と基準を提案し、Youden Index等の既存の基準との比較や使い分けについて議論を行う。