心臓血管外科術後血糖管理システムの構築に向けて
統計科学セミナー
開催期間
2023.7.7(金)
16:00 ~ 16:40
16:00 ~ 16:40
場所
C-502大講義室
講演者
小谷 久寿(九州大学 マス・フォア・インダストリ研究所)
概要
ブドウ糖は脳をはじめとする重要臓器のエネルギー源であり、健康な人では身体が正常に機能するために血糖値(血中ブドウ糖濃度)が一定範囲内に維持されている。しかし、外科手術では身体への侵襲(外的ストレス)に対する防御反応として血糖値が上昇することが知られており、特に、心臓血管外科手術は侵襲性が非常に高く、術後患者の血糖値がより上昇しやすいことが知られている。手術後の過度の高血糖は予後の増悪につながるが、低血糖になっても生命の危険があるため、血糖コントロールが重要である。しかし医療者の経験と判断、頻繁なモニタリングに大きく依存するため、負担軽減と手法の標準化が望まれている。本講演では、問題の背景を説明し、データ駆動型計算による血糖管理に向けた研究経過を報告する。本研究は、水藤寛氏(東北大学AIMR)、杉谷宜紀氏(城西大学)、大原利章氏(岡山大学医歯薬総合研究科)、川本俊輔氏(東北医科薬科大学病院)、鎌倉美穂氏(東北医科薬科大学)との共同研究である。