ウェット・ドライ融合による高多型領域における大規模ゲノム解析の研究加速
統計科学セミナー
開催期間
2017.8.4(金)
16:00 ~ 17:00
16:00 ~ 17:00
場所
九州大学 伊都キャンパス ウエスト1号館 中セミナー室 W1-D-710
講演者
川口 修治 (京都大学)
概要
大規模検体を用いてゲノムの複雑な構造を解明するためには、実験からデータ解析までの計画を綿密に立てた上で、研究開発を遂行する必要がある。更に実験担当のウェット研究者と、データ解析担当のドライ研究者間が常に緊密な連携を取ることでその研究が加速するが国内の研究環境においてはその例はまだ少ない。本セミナーでは、ヒトゲノムのなかでも極めて多型性が高い領域であり免疫に関わる様々な難病との関わりが知られているHLA遺伝子の解析に向けた研究について述べる。特に京都大学ゲノム医学センターで開発した次世代シークエンサーを用いたHLA遺伝子の高効率シークエンス法とその高精度HLAアレルタイピング手法(HLA-HD)のアルゴリズム開発を例にそのスパイラルな研究開発工程を紹介する。また、得られたHLAアレルタイピング結果を用いた難病解明に向けた解析や現在取り組んでいるその他のプロジェクトについても述べる。