l1トレンド・フィルターとその応用
統計科学セミナー
開催期間
2013.10.25(金)
16:00 ~ 17:00
16:00 ~ 17:00
場所
九州大学 伊都キャンパス 伊都図書館3階 中セミナー室4
講演者
山田 宏 (広島大学大学院社会科学研究科)
概要
l1ノルムを罰則項とする罰則付最小二乗法が,計量経済学の分野においても注目されはじめている。2009年のSIAM Reviewに掲載された論文で提案されたl1トレンド・フィルターは,そうしたl1ノルム罰則付最小二乗法の一種である。このフィルターは,マクロ計量 経済分析におけるトレンド推定法の定番ともいえるホドリック・プレスコット・フィルターと非常によく似ているが,このフィルターには時間に関する 区分線形トレンドの推定を可能にするという(ホドリック・プレスコット・ フィルターにはない)特徴がある。今回のセミナー報告では,まず最初にl1トレン ド・フィルターを,ホドリック・プレスコット・フィルターと対比しながら,紹介する。その後,このフィルターを応用して,米国のNAIRUを時間に関する 区分定数関数(階段関数)として推定する様子を示す。