ある総実代数体上の楕円曲線の保型性について
代数幾何学セミナー
開催期間
2016.11.4(金)
16:00 ~ 17:00
16:00 ~ 17:00
場所
九州大学 伊都キャンパス ウエスト1号館 中講義室 W1-C-512
講演者
吉川 祥 (東大数理)
概要
志村谷山予想とは、有理数体上の任意の楕円曲線が保型的という予想である。すなわち、楕円曲線のL関数が実は或るモジュラー形式のL関数となっていることを主張する。Wiles、Taylor-Wiles、Breuil-Conrad-Diamond-Taylorの仕事によりこの予想は完全に解決された。近年、保型性持ち上げ定理の発展に伴い、志村谷山予想の総実代数体への一般化に関して様々な結果が得られてきた。本講演では、これらの進展を踏まえ講演者が最近得た結果を紹介する。より正確には、「3,5,7で不分岐かつ有理数体上アーベルな総実代数体に対し、それ上の全ての楕円曲線は保型的である」という結果を、証明のアイディアとともに紹介したい。
※ このセミナーは代数学セミナーとの合同セミナーです.