対称マルコフ過程の緊密性と関連する話題
九州確率論セミナー
開催期間
2014.12.5(金)
16:00 ~ 17:30
16:00 ~ 17:30
場所
九州大学 伊都キャンパス 数理学研究教育棟3階 中セミナー室3
講演者
竹田 雅好 (東北大学)
概要
講演要旨:
局所コンパクト距離空間$E$上の対称マルコフ
過程$X$の1-レゾルベント$R_1$が, 「任意の$\epsilon>0$に対して, $E$のコンパクト部分集合$K$が存在し, $\sup_{x\in E}R_11_{K^c}(x)\leq \epsilon$」を満たすときマルコフ過程$X$は緊密性を持つという. そのとき, 生成する対称マルコフ半群の$L^p$-独立性, すなわち$L^p(X;m)$の半群とみたときのスペクトル半径が$p$に依らないことや生成する対称ディリクレ形式に基底(ground state)が存在することが示せる. 本講演では, この2つの事実を用いて導ける結果, 一様な大偏差原理, シュレディンガー作用素の最大値原理・Liouville性などについて述べる.