Spontaneous mass generation and chiral symmetry breaking
九州確率論セミナー
開催期間
2022.7.1(金)
16:30 ~ 18:00
16:30 ~ 18:00
場所
ウエスト1号館 D棟 4階 IMIオーディトリアム(W1-D-413)
講演者
後藤 ゆきみ(九州大学)
概要
量子色力学において、相互作用が無ければクォークは質量を持たず、 保存量カイラリティーを持つ。現実にはクォークは質量を持ち、カイラル対称性も破れている。これは相互作用によって真空の対称性が自発的に破れた結果であると考えられている。本講演では、Kogut-Susskind 型の格子フェルミオンのハミルトニアンを考える。相互作用は4つのクォークの有効相互作用とし、その強結合領域を扱う。空間次元が3以上のとき、この模型において無限体積極限をとることにより、質量項の期待値が非自明な値をとることを証明する。これは連続極限がうまく取れれば、カイラル対称性が自発的に破れることを意味する。