Macdonald多項式に付随する(古典)可積分系
可積分系セミナー
開催期間
2008.11.14(金)
15:00 ~ 17:00
15:00 ~ 17:00
場所
講演者
概要
講演要旨: 曲面上の偏極$H$に対し、$H$準安定な層のmoduli schemeを$M(H)$で表す。 異なる偏極$H$と$H'$に対し、$M(H)$と$M(H')$は 同型ではないが、 多くの場合双有理同値である。両者の関係の双有理幾何的な話題を 紹介する。
Macdonald対称多項式はtableau和による明示的公式を持つという意味で良く理
解されている.一方、Macdonald差分作用素の成す環についてはいくつかの例を
除いてあまり多くのことは調べられていない.実は,両者は共に
Feigin-Odesskii代数と密接な関係を持つ(ある種のdualityが存在する).本
講演では、Macdonald差分作用素の成す環の古典可積分系の手法による研究につ
いて述べる.
多項式の変数の数が無限大の極限において,可算無限個の可換な差分作用素の
生成する可換環が得られる.その環の記述には、Heisenberg代数と
Feigin-Odesskii代数が用いられる.パラメータの特殊化(t → 1)により,この
Heisenberg代数はPoisson代数に退化し、ある古典可積分系が得られる.この古
典極限において,双線形恒等式,特殊解,運動の積分の値などを調べる.