分野別セミナー

Abstract:
カードベース暗号とは、物理的なカード組を用いて暗号プロトコルを構成する研究分野である。実際にカードを並べてプロトコルを実行できるため、プロトコルの仕組みが視覚的に分かりやすく、暗号教育への利活用が検討されている。一方、カードベース暗号は（電子計算機上への実装が想定されている）通常の暗号技術との関連性が乏しいため、カードベース暗号の研究が通常の暗号技術に恩恵を与えることはないだろうと考えている研究者も少なくないと思われる。本講演では、カードベース暗号と通常の暗号技術の関連性についての結果として、カードベースプロトコルから通常の秘密計算プロトコルの一種である秘匿同時通信（PSM）プロトコルへの一般的変換手法を紹介する。本研究成果は、九州大学の縫田氏との共同研究である。


（連絡先：縫田 nuida@imi.kyushu-u.ac.jp ）