Log-Aesthetic Curves in Industrial Design as Similarity Geometric Analogue of Euler’s Elastic Curves
可積分系セミナー
開催期間
2017.12.21(木)
16:45 ~ 00:00
16:45 ~ 00:00
場所
九州大学 伊都キャンパス ウエスト1号館 小講義室 W1-C-514
講演者
梶原 健司 (九州大学マス・フォア・インダストリ研究所)
概要
概要:
オイラーの弾性曲線と呼ばれる平面曲線の族は,弾性理論において基本モデルの役割を果たし,もっとも重要な幾何オブジェクトの一つである.弾性曲線はユークリッド幾何における曲率の2乗で与えられる弾性エネルギーの臨界点として,また,変形KdV方程式で支配される,曲線の等周変形の定常流として特徴付けられる.この講演では,美的特性を持つ曲線族として工業意匠設計で用いられる,対数型美的曲線(LAC)と呼ばれる曲線とその一般化を考察する.それらの曲線をクライン幾何の一つである相似幾何の枠組みで調べ,バーガーズ方程式で支配される,曲線の可積分な等角変形(相似幾何の不変パラメータである角函数を保存する変形)の定常流として特徴付ける.また,そのオイラー・ラグランジュ方程式が定常バーガーズ方程式を与えるような「フェアリングエネルギー」を導入し,それらの曲線に対する変分原理による定式化を提案する.これらの結果は,LACとその一般化がオイラーの弾性曲線の相似幾何類似と見なすことができることを示唆するもので,LACのさまざまな一般化への一つの数学的枠組みを与えると考えられる.その例として,相似幾何における離散曲線の可積分変形理論に基づきLACの離散化を提案し,離散フェアリングエネルギーを導入して離散変分原理による定式化を議論する.
※ 講演は英語で行います.