Donaldson-Thomas theory and Higgs bundles
幾何学セミナー
開催期間
2022.6.24(金)
16:30 ~ 17:30
16:30 ~ 17:30
場所
Zoomによるオンライン開催
講演者
金城 翼(東大数理/IPMU)
概要
コンパクトリーマン面上のHiggs束は1980年代にHitchinにより導入された。Higgs束のモジュライ空間は正則シンプレクティック構造や完全可積分系などの興味深い幾何学的構造を持ち、多くの代数幾何学者・微分幾何学者の関心を集めた。特に2000年以降はHiggs束のモジュライ空間のコホモロジーの研究が盛んであり、NgoによるLanglandsの基本補題の証明においても重要な役割を果たした。
本発表では、(非可換)導来代数幾何・導来シンプレクティック幾何およびDonaldson--Thomas理論を用いてHiggs束のモジュライのコホモロジーを調べる新しい手法について解説する。応用として、Higgs束のモジュライ空間のコホモロジーの次数非依存性予想を、Higgs束の階数と次数のcoprimarityを仮定せずに証明する。 本発表は小関直紀氏との共同研究、および増田成希氏との共同研究に基づく。