Riemann多様体上のKazdan-Warner型偏微分方程式とHiggs束のHermitian-Einstein方程式と変分法
幾何学セミナー
開催期間
2022.5.27(金)
16:30 ~ 17:30
16:30 ~ 17:30
場所
Zoomによるオンライン開催
講演者
宮武 夏雄(大阪大学)
概要
Kähler多様体上のHiggs束のHermitian-Einstein方程式は、Higgs束の正則ベクトル束が直線束の直和に分解し、かつ解となるエルミート計量がその分解に対して対角形となる、という条件を課すと、連立Poisson方程式に指数型の非線形項がついた形(Kazdan-Warner型, Liouville型)になり、このときそのPDEに対して、Higgs束のHermitian-Einstein方程式である、という見方とは別に、Kazdan-Warner型PDEの仲間である、との見方が可能になります。今回の講演では、Higgs束の対角形のエルミート計量に対するHermitian-Einstein方程式をより後者の立場から形式的に一般化したRiemann多様体上の楕円型偏微分方程式の、多様体がコンパクトなときのKempf-Nessの定理を用いた変分法による解の存在と一意性の定理や、その定理の意味することについてお話します。