混合型計量を持つ多様体の局所等長埋め込みとその応用
幾何学セミナー
開催期間
2019.10.18(金)
16:00 ~ 17:30
16:00 ~ 17:30
場所
九州大学 伊都キャンパス ウエスト1号館 大講義室 W1-D-313
講演者
本田 淳史 (横浜国大)
概要
3次元ミンコフスキー空間内の連結な正則曲面が混合型曲面であるとは,その第一基本形式(誘導計量)が混合型計量,つまり,正定値になる部分(空間的部分)と不定値になる部分(時間的部分)を持つときをいう.混合型曲面は正則曲面なので,それ自体は特異点は持たないが,空間的部分と時間的部分の境界の点,つまり光的点は誘導計量の特異点とみなされる.本講演では,混合型曲面に沿って,ある横断的なベクトル場(L-ガウス写像)が存在することを示し,混合型曲面に対する曲面論の基本定理を導く.そこで得られた基本定理を用いて,混合型計量を持つ多様体の局所等長埋め込みの存在を証明する.その応用として,光的法曲率は外的不変量であることを示す.
本講演の内容は arXiv:1908.01967 に基づく.