一般化された時間的極小曲面の特異点とガウス曲率
幾何学セミナー
開催期間
2018.3.7(水)
14:45 ~ 16:15
14:45 ~ 16:15
場所
九州大学 伊都キャンパス ウエスト1号館 中講義室 W1-C-513
講演者
赤嶺 新太郎 (九大数理)
概要
3次元ローレンツ・ミンコフスキー空間内でローレンツ計量を持ち,その平均曲率が恒等的に零となる曲面を時間的極小曲面と呼ぶ.時間的極小曲面は局所的には常に2本のナル曲線の和に分解できることが知られており,リーマン計量を持ち,その平均曲率が恒等的に零となる曲面である極大曲面と同様に多くのことが研究されてきた.
本講演では,特異点を許容する時間的極小曲面のクラスとしてKim-Koh-Shin-Yang (2011)によって導入された「一般化された時間的極小曲面」と呼ばれる対象の上に現れる特異点とその周りでのガウス曲率の挙動に関する研究結果を紹介する.特に一般化された時間的極小曲面を生成するナル曲線が正則でなくなる際には,極大曲面には現れないタイプの特異点が現れる,といったリーマン計量を持った曲面の場合とは顕著な違いが見られることを紹介する.