二相分離モデルにおける接触角構造について
幾何学セミナー
開催期間
2017.1.13(金)
16:00 ~ 17:30
16:00 ~ 17:30
場所
九州大学 伊都キャンパス ウエスト1号館 中講義室 W1-C-513
講演者
可香谷 隆 (東工大)
概要
本講演では,有界領域内の集合に対して定義される界面エネルギーと接触ネエルギーの総合エネルギーに対する考察を行う.界面エネルギーは集合の表面積が少ない状態が得な状態となり,接触エネルギーは領域の境界に接している表面積が大きい状態が得な状態となっている.それらのエネルギー構造により,上記の総合エネルギーに対する臨界状態では集合の境界が平均曲率一定の曲面となり,さらに接触角構造が現れる.一方,CahnやHilliardによって二相分離モデルにおける界面,接触のそれぞれのエネルギー構造が考察され,上記の総合エネルギーに対するある摂動エネルギーが考察されてきた.本講演では,その摂動を考察するため,相分離を起こす摂動エネルギーに対する臨界点の列を対象とし,極限として相分離した状態が上記の総合エネルギーに対する臨界状態であるかとその状態における接触角構造を考察する.