クリスタライン曲率に依存して動く平面内多角形曲線の運動
幾何学セミナー
開催期間
2014.6.13(金)
16:00 ~ 17:30
16:00 ~ 17:30
場所
九州大学 伊都キャンパス 伊都図書館3階 中セミナー室2
講演者
石渡 哲哉 (芝浦工業大学)
概要
結晶成長に現れる界面運動の数理モデルを考える際、結晶構造に起因した非等方的な表面エネルギーから導かれる非等方的曲率がモデル方程式の中に現れることがある。特に、表面エネルギーから定まるウルフ図形が多角形(2次元の場合)の場合、そのエネルギーはクリスタラインである、と呼ばれる。この場合の界面の運動は、1990年前後にJ.TaylorやAngenent and Gurtinらによって定式化され、クリスタライン運動あるいはクリスタライン曲率流と呼ばれている。セミナーでは、界面を平面内の特定のクラスに属する多角形曲線に限定して考え、クリスタライン運動
V_j=U - H_j
による界面の変形の挙動について、現在までに得られている成果を報告する。ここで、V_j, H_j は 第 j ファセット(界面の平らな部分)の法速度およびクリスタライン曲率で、U は正の定数とする。時間があれば、負結晶の界面運動の数学モデルの1つである面積保存型クリスタライン曲率流についての結果も報告する。
※ この研究集会は【科学研究費補助金 挑戦的萌芽研究 課題番号:26610016 研究代表者:小磯深幸】
(日本学術振興会)の援助のもと開催されます.