$A_∞$型超ケーラー多様体の体積増大度
幾何学セミナー
開催期間
2010.7.9(金)
16:00 ~ 18:00
16:00 ~ 18:00
場所
伊都キャンパス 伊都図書館3階 中セミナー室2
講演者
服部 広大(東大数理)
概要
*幾何学セミナーはグローバルCOEプログラム「マス・フォア・インダストリ」
の活動の一環として行われております。
概要:
非コンパクトなリーマン多様体上のある一点を固定し、
その点を中心とする半径rの測地球の体積V(r)が、
rを大きくしたときにどのくらいのオーダーで発散するのかを調べることにより、
そのリーマン多様体の広がり具合がわかる。
この関数V(r)の発散のオーダーを体積増大度と呼ぶ。
実n次元の完備リッチ平坦多様体で、
体積増大度がr^k(kは1以上n以下の整数)のオーダーで
発散する例は多く知られている。最も簡単な例では、
(n-k)次元トーラスとk次元ユークリッド空間の直積がそれである。
これに対し、上記以外の体積増大度をもつ完備リッチ平坦多様体の例は
まだほとんど知られていない。
本講演では、Anderson-Kronheimer-LeBrunと後藤によって構成された、
A_∞型超ケーラー多様体と呼ばれる実4次元完備リッチ平坦多様体の中で、
体積の増大度がr^aのオーダーで発散するものが、
各3