(2012年度) 第2回組合せ数学セミナー
開催期間
13:00 ~ 18:00
場所
講演者
概要
講演予定(13:00~18:00, 講演順未定)
生田 卓也 (神戸学院大)
Takuya Ikuta (Kobe Gakuin University)
Title:The Nomura algebra of some type II matrices
Abstract:
type II 行列から野村代数を定義できる。 この野村代数は、Bose-Mesner 代数に一致することが知られている。
この講演では、次の 2 点について話をします。
(1) ある特別な type II 行列を考えて、Bose-Mesner 代数を決定する。
(2) 24次の Hadamard 行列に対する Bose-Mesner 代数を決定する。
鍛冶 静雄 (山口大学)
Shizuo Kaji (Yamaguchi University)
Title:An invitation to Schubert calculus
Abstract:
「3次元ユークリッド空間内に与えられた、一般の位置にある4本の直線全てに交わる直線は何本引けるか?」
19世紀後半、H. Schubert はこの種の "数え上げ幾何" の問題を数多く考察した。 その素朴な設定と技巧的な解決手法は、ヒルベルトの第15問題を通して交叉理論の問題に定式化され、 現在は、代数幾何学・トポロジー・組合わせ論・表現論・数理物理… などの交差点をなす "シューベルトカルキュラス" という分野を形成している。 特に組合わせ論とは、対称関数・コクセター群・ヤング図形などを通して深く関連しており、 たくさんの問題を提供している。 この講演では、トポロジーと組合わせ論との関わりを中心にシューベルトカルキュラスを紹介する事を目標とする。 また、講演者が断念しているいくつかの問題を提出したいと考えている。
野口 健太 (慶應義塾大学)
Noguchi Kenta (Keio University)
Title:グラフの最小種数埋め込みとその性質
(Minimum genus embeddings of graphs and their characteristics)
Abstract:
位相幾何学的グラフ理論において,グラフの閉曲面への埋め込みとは, グラフ G を閉曲面F2上に辺の交差なく描くことをいう. G の埋め込みのうち,最も種数が小さい閉曲面への埋め込みを G の最小種数埋め込みという. オイラーの公式により種数の下界が計算できるのであるが, 完全グラフや完全 2 部グラフなど代表的なグラフの族においては, 頂点数が小さいときの例外を除いて下界である種数の閉曲面に埋め込みが実現できることが知られている. 最小種数埋め込みの例を構成するのには current graph という構造が使われており, とても強力な武器となっている. 本講演では,current graph から得られるグラフとその埋め込みの性質を紹介する.
城本 啓介 (熊本大学)
Keisuke Shiromoto (Kumamoto University)
Title:有限環上の符号とマトロイド質
(Codes over rings and matroids)
Abstract:
We consider a class of generalizations of matroids, called demi-matroids, which have a duality property. This talk shall give some fundamental results on demi-matroids including duality theorems, et al., and a construction of demi-matroids from linear codes over finite quasi-Frobenius rings. Then we apply some results on demi-matroids to linear codes over these rings and show duality theorems such as a Wei-type duality of generalized Hamming weights for these codes.
松下 昂平 (九州大学大学院 数理学府)
Kohei Matsushita (Kyushu University)
Title:変換行列による補間で作成されたアニメーションの特徴づけについて
(On characterization of the animation created by interpolation used a transform matrix)
Abstract:
コンピュータグラフィックス内においてオブジェクトの移動を補間してアニメーションを作成する方法として, 時間 t でパラメータづけされた変換行列に対して, t を連続的に変化させることで移動を実現する手法がいくつか知られている. しかし,このような変換行列で実現した変形の良さについて数学的な特徴づけがあまり議論されていない. 本公演では,いくつかの観点から変形の良さについて数学的な定義を与え,それらの評価について紹介する.
リンク
組合せ数学セミナーWebsite
九州大学西新プラザHP