空間データおよび行列の特徴抽出と強調について (第六回多項式数学セミナー)
開催期間
10:30 ~ 12:00
場所
講演者
概要
画像データなどの空間データの特徴量の抽出手法や特徴の強調に関する研究は従来からある。たとえば、画像の画素値を実数値関数とみなし、その2回微分を使ったラプラシアンを用いる手法がよく知られている。2回微分を使う他の方法として、ヘシアンの負(または正)の固有値の数(Hessian index)の分布を用いる方法も知られており、これはたとえば医用画像解析における動脈瘤の検出に有効である。しかしHessian indexからは、荒い数値(データ空間の次元以下の非負整数値)の分布しか得られないため、データの種類や解析の目的によっては十分な特性が得られない場合がある。ここでは、Hessian indexを連続化し精緻化するひとつの手法を提案する。
この手法は、有限距離空間のmagnitude(点の個数の連続化)のアイデアをヒントにして導入した。また別の背景として、行列や線形写像について、その次元やランク以外に、その(たとえば力学的な)機能を象徴するような別の「大きさ」「個数」の概念ははないだろうか、という疑問があった。今回の提案では、行列を対称行列と歪対称行列に分解し、それらの固有値に着目する。さらに2回微分以外の値をパラメータとして用いて連続化(magnitude化)することによって、有意な精緻化を試みる。今後は、提案手法の評価・改善などを通じて、たとえば力学的な観点やグラフトポロジー的な観点の特徴を抽出・強調等できる新しい手法の提供につながることを期待している。
参加方法:
10時半前になったら以下のアドレス、あるいはIDを使ってzoom会議室に入室してください:
URL:https://zoom.us/j/99622548868?pwd=UkNBRnl6R09ueEFZQWljUDN5UDd1Zz09
Meeting ID: 996 2254 8868
Passcode: 028086
リンク
セミナーHP