速度を含むSignorini型接触条件とTresca摩擦条件下での線形動弾性体方程式の一意可解性
関数方程式セミナー
開催期間
2022.7.8(金)
15:30 ~ 16:30
15:30 ~ 16:30
場所
Zoomによるオンライン開催
講演者
柏原 崇人 (東京大学)
概要
亀裂を含んだ弾性体の運動の解析は, 地震学をはじめとして多くの応用分野と関係しており重要な問題である.この問題に対しては,亀裂を領域内部の界面と考え,その上で非貫通接触条件(Signorini条件)と Coulomb摩擦条件を課して偏微分方程式の境界値問題としたものが基本的な数理モデルの一つとされている.しかし,このモデルの数学解析は非常に難しく,解の存在や一意性はともに未解決であるため, 弾性体に粘性を導入した上で,Signorini条件かCoulomb摩擦条件に何らかの修正を施すことが多い.本研究では,速度を含む形に修正したSignorini条件とTresca摩擦条件の組み合わせを提案し,非粘性の動弾性体方程式に対して解の存在と一意性を示す.本発表は伊藤弘道氏(東京理科大学)との共同研究にもとづく.
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