Poisson方程式に対するある一般化粒子法の誤差評価
九州大学数値解析セミナー
開催期間
2014.11.11(火)
15:30 ~ 17:00
15:30 ~ 17:00
場所
九州大学 伊都キャンパス 伊都図書館3階 中セミナー室4
講演者
井元 佑介 (九州大学), 田上 大助 (九州大学)
概要
SPH法やMPS法に代表される粒子法は, 津波のような移動境界流れに対する数値計算手法の一つとして, 現在幅広く利用されている. 一方で, 近似解の誤差評価といった粒子法の数学的正当化は, 我々の知る限り十分に行われているとは言えない. そこで我々は, 誤差評価の第一ステップとして, Poisson方程式に対するある一般化された粒子法を導入し, その誤差評価を行った. 提案する粒子法は, SPH法やMPS法を含む, より広いクラスの粒子法を記述することが可能である. 本講演では, 粒子分布の正則性と接続性を導入し, これらの性質を持った粒子分布の下で, 近似解の誤差が重み関数の影響半径に関して2次収束することを示す. 我々の誤差評価では, 従来は工学的な経験則に基づいていた参照関数の選択や粒子数と影響半径の組合わせの選択などに, 数学的に正当化されたある十分条件を与えていることが重要である. また, 複数の重み関数に対して収束次数の数値実験を行い, 得られた誤差の収束次数が, 誤差評価で得られた誤差の収束次数と一致することを示す.