次世代スパコン技術を用いた超大規模グラフ解析と実社会への応用
九州大学数値解析セミナー
開催期間
2013.6.25(火)
15:30 ~ 17:00
15:30 ~ 17:00
場所
九州大学 伊都キャンパス 数理学研究教育棟3階 中セミナー室 4
講演者
藤澤 克樹 (中央大学, JST CREST)
概要
新しいスーパーコンピュータの応用として大規模なグラフ解析やデータ処理が注目を集めている. グラフ解析の応用分野としては大規模災害等で突発的に発生しリアルタイムに状況が変化し早急な解決が望まれる諸問題に対する対応 (避難誘導計画等) や社会公共政策や企業経営等のためソーシャル・ネットワーク等の大規模データの有効活用等が想定されているが, 非常に計算量やデータ量さらに電力使用量などの規模が大きく従来の手法では処理が困難である. 本講演ではポストペタスケールスーパーコンピュータ (次世代スパコン) における最重要カーネルのひとつである超大規模グラフ処理を実現するためのJST CRESTプロジェクトを紹介する. 具体的には大規模グラフデータに対するリアルタイムストリーミング処理, 計算量とデータ移動量を考慮したグラフ最適化アルゴリズム, ストレージの階層性を考慮した大規模グラフデータストアなどの研究が含まれる. さらに現在, 大規模な最適化問題 (半正定値計画問題, 整数計画問題等) に対する数千個のCPUやGPUを用いたスパコン上での並列ソフトウェアについても紹介する.