FDSによる水素漏洩拡散の数値シミュレーション
九州大学数値解析セミナー
開催期間
2012.11.6(火)
15:30 ~ 17:00
15:30 ~ 17:00
場所
九州大学伊都キャンパス 総合学習プラザ1階 工学部第5講義室
講演者
錦 慎之助 (鹿児島大学 大学院理工学研究科)
概要
二酸化炭素排出量削減のため,また最近ではエネルギー資源の一つとして,水素の利用が検討されている.「福岡水素エネルギー戦略会議」では,水素製造,輸送・貯蔵から利用まで一貫した研究開発・社会実験の取り組みが産学官で連携して行われている.水素を一般社会で利用する場合,水素の漏洩爆発事故の防止が安全上,極めて重要な課題であるが,実験を行うことは困難であるため,数値シミュレーションで水素漏洩拡散を精度良く予測することが安全対策に必要不可欠である.本セミナーでは,米国立標準技術研究所が火災シミュレーションソフトウェアとして開発しているFDS (Fire Dynamics Simulator) を利用して,Hallway modelで行われた水素漏洩拡散の実験装置と実験条件を計算機上で設定し,数値シミュレーションを実行した.この数値シミュレーションの結果は,実験データを精度良く再現できたこと紹介する.また,オープンソースであるFDSの解説と利用方法,水素漏洩シミュレーションでFDSのデフォルト設定を変更して計算精度を向上させた工夫などについて紹介する.