分野別セミナー

曲率と捩率をもった血管の部位では, 心臓の拍動によって速度が
駆動された血流は時間に依存する旋回流になることが, 数値シミ
ュレーションを援用した先行研究によって調べられている. この
ような旋回流は, 血管の中心軸に対して垂直な平面において,
Dean渦が捩率の影響を受けて現れる. そして, 時間変化に応じて,
このような渦の遷移が起きていた. 本講演では, 血管を曲率と捩
率をもった円管（螺旋管）とみたてて, 螺旋管の中心軸に対して
垂直な平面において, 拍動流によって駆動される流れ場の様相と
その遷移を解析する. 本研究によって, 時間変化に応じて遷移す
る, 捩率の影響を受けたDean渦の構造解明に役立つと期待される.