クラスター代数入門
数理物理セミナー
開催期間
2012.2.20(月)
13:30 ~ 16:00
13:30 ~ 16:00
場所
中セミナー室1
講演者
井上 玲 (千葉大学)
概要
クラスター代数は2000年頃にFominとZelevinskyによって導入された可換環の1種で、代数の生成関係式自身がmutation(変異、組み換え)と呼ばれる操作によって生成されるという特徴がある。もともとはLie群の表現論を調べるために導入されたクラスター代数だが、初めの頃から様々な分野との関係が垣間見えており、曲面の三角形分割、箙の表現論、可積分系で現れる差分方程式、Poisson多様体...等々いろいろな視点から興味を持たれている。
最近では、量子クラスター代数も盛んに研究されている。
この講演では、伊山修氏、Bernhard Keller氏、国場敦夫氏、中西知樹氏、鈴木淳史氏との共同研究に基づき、クラスター代数の基本事項と応用に関する幾つかの話題を以下のような順番で紹介する。
前半: クラスター代数の定義と基本性質,
mutationに基づいた差分方程式の構成方法と応用
(somos 4、Tシステム、Yシステムなど)
後半: Poisson構造, 量子クラスター代数
午後1時30分から(75分*2,途中休憩)